スマイル 聖夜の奇跡
監督:陣内孝則
出演:森山未來/加藤ローサ/田中好子
2007/日/124分/☆☆☆☆
批評 意外と面白い
選手人数が不足していて、試合になるとどうしても勝てない弱小の小学生アイスホッケーチーム「スマイラーズ」の物語。
弱小アイスホッケーチームが、北海道大会を勝ち進んで行くという話と、難病のヒロインのためにみんなで奇跡 = 大会優勝を狙うという話の二本立て、と書くと、スポコン & 難病もののように思えるが、あまりそういう作りにはなっていないのが特徴。
選手の実力はそれなりにあるという基本設定があるので、努力で強くなる熱血展開よりも、「アイスホッケー素人監督」による奇策の勝利という要素が強く出ているためだろ。
とはいえ、アイスホッケー素人監督の視線で映画が作られているため、アイスホッケーのルールを知らなくともどうにかなるように物語が組み立てられている (知らない私がどうにかなったのだから、きっとどうにかなる) し、アイスホッケシーンも、本当に選手を使い、スタンダ
コメディ色の強い前半と、シリアス色の強い後半のギャップが気になるが、全体的には、試合シーンを含め、変にテクニックを使わずに真正面から切り込んできたのは好感が持てる。
なるほど、問題は“死に至る病”というジャンルではなく、製作者がそれを正面からとらえられるかどうかということなのだな。