僕は妹に恋をする
監督:安藤尋
出演:松本潤/榮倉奈々/平岡祐太
2006年/日/122分/☆
批評 タイトルには、偽りなし
その背徳感に兄妹は悩みつ、しかして特になにかの結論が出るでもなくそのまま終わる。
それで結局何?と聞きたくなる脚本だ。
理性的とは思えない登場人物の行動は、深刻ぶった台詞の作り物感を加速し、観客をあきれさせる。
台詞では、心理描写を支える意味でも、哀しくも愛おしく激しい濡れ場が展開されねばならないはずだが、服を脱ぐシーンさえないごまかしっぷりで、役者への配慮を感じ、ここでもまた冷めた気分にさせられる。
カメラも酷い。
登場人物の心理説明カットになると、カメラが手持ちになり、そうでないと固定カメラになるという差はあるが、基本は固定カメラ。
登場人物も、あまり動かない。
動くときは、その場所の入退場のときのみ。
漫画のコマ割を実写で再現するという、ある種の斬新な試みだろうか?
同じようなカットばかりになって、見ているとすぐに飽きる。
眠い。
本当に眠い映画だった。