ゴジラ vs メカゴジラ
(Godzilla against Mechagodzilla)
監督：手塚昌明
出演：釈由美子／宅麻伸／中尾彬
2002年／日／88分／☆☆☆
批評 ゴジラの栄光復活！？
驚くほどまともに作られている。
いままでメカゴジラというと山奥の研究所で博士が一人で作っているか、G-Force と名乗る科特隊の親戚が持っている兵器だった。
しかし本作では、メカゴジラにある程度のリアリティを付加する。
50数年ぶりに千葉に現れたゴジラに対向する為に、1954年にゴジラの骨から DNA 培養してサイボーグ化して．．．という過程を見せる。
操る自衛隊も、メーサービーム車以外に特殊兵器は持っていないし、自衛隊全面協力の下で撮影された90式戦車の行軍などはなかなかの迫力だ。
この自衛隊の描写も、メカゴジラの描写も、平成「ガメラ」シリーズの影響を強く感じるが、これはよく研究している。実に良い消化のしかただ。
ビルをゴジラが突き破るシーンが「パットン大戦車軍団」だとか、関東を停電にさせるシーンが「ジャイアント・ロボ」(けどこれは、もっと大元のネタがありそう) だったりと遊びのシーンも多い。
物語を刈り込んで、90分を切らせたのも、テンポ良く進めるという意味では大正解。
平成ゴジラシリーズには失望していたんだが、この路線なら今後も見たいね。