ガールズ・ガールズ
監督：デニス・ガンゼル
出演：ディアーナ・アムフト／フェリシタス・ヴォル／カロリーネ・ヘルフルト
2001年／独／89分／稲田嵯裕里／評価不能
批評 独逸映画のもたらす衝撃
この映画は、出来不出来ではなく見に行ったのが失敗だった映画である。
あらかじめ言っておくが、カメラワークは悪くないし、演技もそこそこやってる。オーバーアクト気味ではあるが、コメディなら十分範疇だ。
物語の構成が雑だが勢いはある。ストーリーテリングよりもノリを重視した脚本と言えるし、映画の内容を考えるとそれは大正解だ。
私がこの映画を見に行ったのが大失敗というのは、そもそも私が男で、しかも一人で見に行ったからだろう。あの映画で男二人だったらもっとイヤだが。
問題の内容は、SEX でイッたことのない女の子3人が、どうやったらイケるかということを暴走しつつ悩む話だ。
んなこと分かるかっつーねん。
劇場の入り口に、30歳でもイッったことがない人が多いとか、そういうデータが張ってあったがどのくらいリアリティがあるデータなのか知らんし。分からんし。
とは言え、内容そのものはひたすら笑える。
２本を勘違いしたとしか思えない発言など、日本人なら大爆笑だ。
「ゲイシャはコンドームを口でつけられる」
という噂を聞きつけて特訓を開始したり、自転車のサドルでイッた話しを聞いて全員で自転車で走ってみたり、なにか重大に勘違いしたシーンはひたすらに笑える。
物語は後半、やっぱりというか当然というか微妙だが、結局重要なのはイクかどうかではなく、愛する人と SEX することなんだというところに落ち付く。その展開も鼻につくようなことは無く、ひたすら笑えるまま展開する。
全編、たしかに笑える。笑えるのだが、致命的なのはその笑いがシーンごとに繋げられない。なぜなら物語の根幹に入れこめないから。
その理由は男の私には理解できないからであることは想像にかたくない。
ところで途中で、コンドームを頭からかぶって鼻から空気を入れて (口だけ外に出した状態) 膨らまして破裂させるというシーンがある。
やったことないから知らん (やりたいとも思わんし) けど、そもそもコンドームは頭からかぶれるほど膨らむのか？かぶる前に切れそうな気がするのは私だけか？