JOY RIDE

ロード・キラー
(JOY RIDE)
監督：ジョン・ダール
出演：スティーブ・ザーン／ポール・ウォーカー／リリー・ソビエスキー
2001年／米国／97分／林完治／☆☆☆

批評　「激突！」リ・イマジネーション

　故郷に向かう兄弟が無線で女のフリをしてからかったトラックの運転手は、狂った男だった。
　からかわれた事を知った男は、執拗に命を狙う！

　スティーブン・スピルバーグ「激突！」のコピーであることは疑いない。
　その割になのか、それともお手本があったからなのかは分からんが、ビジュアル的な完成度は十分高い。
　欠点は物語の練りこみにある。
　「激突！」が怖いのは、息をつかせる暇もなく、ただひたすらに姿が見えない、動機が分からない男が追いかけてくるから怖いのだ。
　しかしこの映画の犯人は、中盤であっけなく動機をあきらかにしてしまう。
　そのため犯人が狂気の持ち主であることが明白になるが、その前のモーテルで無関係の人間を半殺しにしている時点で狂気性を見せているのだから意味が無い。

　最大の欠陥はキャラクタ配置だろう。
　問題の兄弟は、描写が甘くて対比を描けていない。しかもシシー・ソビエンスキー演じるヒロイン (たぶん) など、その存在意義はどこ！？別にいなくても良いじゃん！！

　ビジュアルを追いかけつつ、「激突！」を見ていなければ面白い．．．のかもね。

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