最低映画への有罪判決
第弐拾四回「ドリームメーカー」を斬る
「アンドロメディア」それは悪夢のような映画だった。
むしろそれは悪夢だった。上映終了に伴い、悪夢は去ったかのように見えた。
しかし悪夢は、まだ続いていた...
ビデオテープにはかかれてた。「ドリームメーカー」と。
ドリーム...ドリーム、ねぇ...れっつぷれい!!
(二時間後)...
時代不明、各キャラクタの性格不明で、なにが起きても「なぜ故!?」という疑問符の嵐!!ついでに埋ったその圧力に屈して何回ビデオのリモコンが停止ボタンを押したことか!!(実話)
ここで一発物語の解説をして、皆々様に全体像を把握してもらいたいのだが、あぁなんたることか、物語が私には理解出来ねぇ!!誰か解説してくれ、分かりやすく。
一番分からねぇのは主人公だ (その時点で終わってるような気がするがあまり気にするな。最低映画の主人公は基本的わけわからん)。
外ではバイクにスピーカーを取り付けて走ってる族。
学校ではアマチュアバンドの自称天才ドラマー。オーディションには落ちたらしいがな。
自宅ではターンテーブルを自室装備した DJ 野郎。そんなことやってたらレコードがいたむぞ。
そして、バイト先はレンタルレコードショップ。連発する言葉は「本物の音楽」!!
「本物の音楽」っすよ、「本物の音楽」!!
バイクに乗って騒音を撒き散らし、アマチュアバンドで己惚れて、DJ 気分で自己陶酔して、これでどーゆーのを本当の音楽っちゅーんだ?あ?
思い付きってヤツでしか動いてねぇのか、お前は!!
そう思えば完全だ。思い付きで、インスピレーションを感じれば全部「本物の音楽」だ!!ビバ本物の音楽!!
ミスター本物の音楽の生活は、まさに行き当たりばったり。この映画のすばらしいところは、その行き当たりばったり人生をみごとに映像化したことにあるだろう。
そう思えば完全だ!!域辺りばっかりだから物語は無い!!だって、その場でテキトーに生きてるんだもの。
だって無理やり横につなげると、バンド活動挫折 (オーディション失敗)、暴走族も中途半端 (なんだか分からないが警察にパクられた)、押しかけでレンタルレコード屋バイトを始めた (ようにしか見えん) もあっけなくつぶれる。
ところでレコードレンタルショップってどーゆーこと?いつの話?そのくせ店の正面に CD レンタルショップが出来たからつぶれんだよ?もはや時代不明、物語の意味不明で繰り広げられる地獄絵図!!
ついでにここでヒロイン死亡。
ちなみにレンタルレコードショップの看板娘。とは言え、集客能力がなかったところを見ると、その存在意義はなかったのだろうがな。
そして忘れてはいけない。この映画の製作は「東映」だ。
東映といえば、三流アイドル TV ドラマ!!ヒロインは白血病か心臓病って決まってるんだよっ!!それが世界の掟なんだよっ!!
掟に従ってヒロイン心臓病なんだよっ!!悪化してあっけなく主人公の目の前で死ぬんだよマフィーの法則なんだよ!!その血色良い顔で死ぬのかお前は!!と突っ込んじゃいけねぇんだよアニキ!!
主人公はまさに踏んだり蹴ったり。やることなすことすべてが裏目に出ている。つーかいいかげん失敗からなにかを学べよ!!とか思っていると...え?あれ?
レンタルレコードショップがつぶれた直後、なぜかベンツ転がして一流(らしい)の音楽プロデューサーに成り果てている主人公。
観客はもはやなにが起きているんだかさっぱり理解できぬ。少なくとも私にゃさっぱり理解できぃぃぃぃぃぃん!!
冒頭からのカットバックだったてぇのは分かったけど、その意味は?頭の中が疑問符で埋って行くうちに...終わり?
え?嘘?これで、終わり?本当に?
そんなこんなで、なにがなにやらさっぱり理解できない映画であった。
つくづく思うんだが、アイドルファンの連中ってこんな映画でも良いのか?