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U−ボート【ディレクターズ・カット】
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
出演:ユルゲン・プロホノフ/ヘルベルト・グレーネマイヤー/ヘラウス・ヴェンネマン
<オリジナル>1981年/<ディレクターズ・カット>1997年/独/209分/☆☆☆☆☆

批評

「プライベート・ライアン」「シン・レッド・ライン」と、近年公開され、戦争映画が再び脚光をあつめている。
 それが戦争を知らない世代(たとえば私のような)にどのような受け止められ方をしているのかしれないが、たとえば”リアル”といわれている「プライベート・ライアン」が戦術的にはけっこういい加減であることは明白だし、「シン・レッド・ライン」があまりに哲学的でわか  私はその最大の理由を「戦勝国」の映画だからだと思う。あの「シンドラーのリスト」でさえ、シンドラー以外のドイツ人を徹底的に悪人として書いている(余談だが、「シン・レッド・ライン」では蛾島の日本兵を、人間として書いている。これは手放しでほめることべきだと思  この映画は敗戦国ドイツの映画である。
 極限状態で生き延びることだけを考えて行かざるを得ない若者たちのドラマ。そこには正義も悪も存在しない。
 ナチスドイツが悪であることを描きつつ(これはものすごい強烈な書かれ方をしている)、連合軍もただ善ではなかったこと(輸送船団を見捨てる描写は、あまりに炎は美しく、そして残酷だ)をしっかり描いている。まさに戦争という極限状態が、人に人であることをやめさせよ  技術的に考えれば、まだ一般的ではなかったステディカム(手持ちカメラ、スタンリー・キューブリックがシャイニングのラストでこのカメラを用いて、すさまじいシーンを作り出している)を多用し、ほぼ全編、狭い艦内だけで物語を進行させて行く様はさすがだし、ミニチュア  なによりも3時間30分もの間、緊張感を途切れさせることなくとり続ける苦労はすさまじいものであったと思う。
 しかし、映像技術的な問題だけではなく、”戦争”をとった映画として考えても、この作品が傑作であることは間違いないと思う。

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