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監督:グレゴリー・ホブリット
出演:ダイアン・レイン/ビリー・バーク/コリン・ハンクス
2008年/米/100分/太田直子/☆☆☆

批評 ネットワーク技術屋の悲しい性

 殺人をストリーミングで生中継。
 アクセス数が増加すると、それだけ死期が早まるという。
 姿の見えない犯人の翻弄される FBI 捜査官は、やがて被害者の意外な共通点を発見する。

 ネットを使っての犯罪ではあるが、この映画が問うているのはネットではなく、人間の好奇心そのもの。
 まったくの第三者からすれば、死は時としてエンターテイメントになってしまう。
 不謹慎ではある。が、その側面は確かにある。

 電車で人身事故があったとき、その死を悼む前に、電車遅延を憤る事も似ている。
 死よりも、他の手間をまず考えてしまうことが確かにある。

 死への野次馬という意味では、どちらも大差ない。
 この映画が批判しているのは、その事だ。

 冒頭の交通事故と、ラストカットが、端的にそれを物語っている。

 と、まぁ批判している事は分かるし、手堅くエンターテイメント風にまとまたその内容は評価しよう。
 あまりにも手堅すぎて、目新しさが無かったり、最後の殺人方法はあまりにも「いつの間に準備した!?」というものだったりするが、まぁ、よかろう。

 だが、個人的にはこの犯行がネットワーク技術的に無視できない無理があることに引っ掛かりを覚える。

 サーバーとドメイン管理会社がロシアにあるから、米司法の手で犯人を追えないという理屈は分かるが、残念ながらそのサーバーを閲覧禁止に出来ない理由が分からない。
 サーバーが自動でコピーされ、IP が変わるから遮断できないのだという。
 確かに、IP では遮断できないだろうが、 URL は常に一定。
 ということは、ドメイン指定でヒルタすれば良いのでは?少なくとも IP 指定で遮断できるならば、そのくらいの事はできるはずだが。(少なくとも日本なら、技術的には可能。実際にやると、法にひっかかる危険があるが)

 また、犯行を行っている街が判明しているのであれば、大規模な動画のアップロードが継続的に行われていることになる。
 地域 IP 網を監視すれば、そんな極端なアップロードを行っている人間を特定するのは難しくないはずだ。(やはり日本が基準になるが)

 なので、FBI がここまで犯人に翻弄されるのは納得が行かない。
 第一の犠牲者が出たところで網を張れば、第二の殺人事件実行中に、犯人は特定できると思う。

 ネットは、あくまでもテーマのための道具なので、そんな所にリアリティを求めてはいけない、というのは、分かっているのだけどね。
 仕事柄、どうしてもね。

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