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映画批評・弐

最低映画への
有罪判決

その小屋
どうだった?

徒 然 草

掲 示 板

大日本人
監督:松本人志
出演:松本人志/竹内力/UA
2007年/日/113分/☆

批評 カンヌで観客が途中退場した!?これじゃ仕方ないっ!!

注意1
本文中に、重大なネタバレ (たぶん) が含まれている。
未見の方は、それを覚悟の上で読むか、読むのをやめるように。

注意2
私は、松本某という人を、ほとんど知らない。
最低映画「明日があるさ」の主役とコンビ組んでいるお笑い芸人、なのか?
私にとっては、以前映画批評の本を出していて、
映画批評なのにパンフレットの写真が駄目だと書きだす珍妙な文章に
失笑した記憶があるくらいだ。
 以下は、そういう人間の批評である。


 注意書きは記した。
 もはやなんの憂いもない。


 短く内容を言ってしまうと、巨大化変身ヒーローもので自分の不満をぶちまけた自己満足映画。

 物語の大半は、大佐藤なる中年男を追う TV の取材カメラの視線でつくられている。
 世間のだれもが知っているが、観客は知らないという手法を使って観客の関心を煽ろうとしているが、TV の取材カメラが撮ったとおぼしきシーンと、TV の取材カメラが撮った画ではないとしか思えぬシーンが混在する魔化不思議な編集は、見ている者の失笑を呼ぶ。
 番組シーンだけ見ても、TV クルーの馬鹿っぷりをみせるシーンなど、どうも観客の視点がカメラになっていることを忘れている (クルーはカメラの視点なので、視点の人間を馬鹿にする構成になる) のではないかと思う無神経ぶりも、いかにも素人映画だと思わせてくれる。

 巨大化変身がらみはもっと酷い。
 世間の反応を描いているわりに、住民避難等についてはいっさい何も考えていないし、出てきた怪獣を倒すのか、それとも話しているだけなのか (話してどうにかなるのか?) の区別がない。
 ついでにいうと、悪臭をまき散らす怪獣に対して、都内にいると迷惑だから郊外に行けというシーンは、「塵は田舎におしつける」というレベルの思考回路であり、田舎の人間を馬鹿にするなと、一瞬本気で怒りがわいた。
 弱いものは死ぬのが生存競争だという台詞があるが、田舎は都会に搾取されるためにある弱者地域だとでもいうつもりか。

 変身方法も突っ込みどころ満載だ。
 体に電気を流すというものだが、変身の度に大規模な変電所のような場所に行く。
 ところが、家庭用電源 (たぶん100V) でも、変身できるらしい。
 また、主人公は6代目だという。初代 (どう見積もっても江戸時代末期になる) の頃に、大電力など確保できたわけがないので、やっぱり大規模変電所もどきが必要だとは思えない。
 儀式が必要なのだとしても、やっぱり大規模変電所もどきは必要ない。

 自分が言いたいことをいうためだけに、安易に世界を構築。
 脚本は、自分は他人の一人よがりの正義を批判している割に、自分も他人のことなど考えていないことを発露。
 演出は、斬新というよりも単に統一されていないだけ。

 まるで、素人が脚本を書いて素人が演出したような映画・・・いや、素人なんだよね。
 素人が作ったこんな映画が公開されてしまうこと自体が心配になる一本であったといえよう。

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