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ランド・オブ・ザ・デッド
監督:ジョージ・A・ロメロ
出演:サイモン・ベイカー/デニス・ホッパー/アーシア・アルジェント
2005年/米・加・仏/93分/戸田奈津子/☆☆☆☆

批評 さすがはロメロ。ヤツにしかこんな映画は撮れん

 「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」(なんと1968年の作品だ)、「死霊のえじき」(1985年)に続く、ジョージ・A・ロメロのゾンビシリーズ最新作。

 ゾンビの増殖により人間はその生活空間を狭められ、高圧電流の柵と高い壁に守られた都市でのみ、生きながらえていた。

 とだけ書くと、追いつめられた人間のサバイバル劇に思えるが、ゾンビ映画に社会批判を盛り込んだ男、ロメロ。
 そう単純な作りにはしていない。

 人間の住まう都市には「支配する者 = 高級品に囲まれて安穏と暮らす者」と「支配される者 = 死と隣り合わせで労働する者」に分かれている。
 ただ、この「支配される者」もゾンビの住まう世界では傍若無人に振る舞っている。

 ようするに、この映画ではゾンビは恐るべき者であるが、それ以上に人間の方が恐ろしいという視点が貫かれている(もっとも、これは第一作目の「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」から一貫して描かれている部分だが)。

 本作で面白いのは、ゾンビが進化し、武器を持ち、人間を出し抜き始めるという部分だろう。
 これにより、支配する者、暴力をふるう者、一方的に搾取されるだけだった者の関係性が崩壊して行くからだ。

 その中で、ただでさえホラー映画というより、戦闘映画だった映像は加速し、物語は、娯楽映画を偽装し、ブラックユーモアと言うにはあまりにも生々しい社会批判を繰り広げてゆく。

 この痛烈さこそ、まさにロメロ。
 別にそんなこと考えずに見ていても、映像的には面白い物が見られるというのも、さすがロメロ。

 ん〜、ロメロ好きなら見とけ。
 そうじゃないと、この“黒さ”にはついて行けんかもしれん。

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