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最低映画への
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徒 然 草

掲 示 板

雲の向こう、約束の場所
監督:深海誠
出演:岡秀隆/萩原聖人/南里侑香
2004年/日/分/☆☆☆

批評 画はとっても綺麗

 津軽海峡を挟んで南北に分断された架空史上の日本。
 青森に住むヒロキとタクヤは、海峡の向こう。占領下の北海道に聳え立つ"塔"をまじかで見ることを夢見て、飛行機を作っていた。

 映画は、主人公ヒロキが大人になってから飛行機を作っていたガレージに戻ってくるところから始まり、そこで中学、高校時代の思い出を回想する形で進んで行く。

 最大の欠点は、映画の構造がカットバックであるにもかかわらず、その事が映画的にどういう効果も生み出していないのはどういう事なのだろうか。
 回想に入ってからは入りっぱなし。最後の最後まで帰ってこないし、映画の最後の時間は、冒頭のさらに数年前だ。
 ノスタルジックな雰囲気を生み出す方法。あるいは、物語の導入が楽だから、という安直な理由で回想形式にしたんじゃなかろうかと疑いたくなるほど、なんの効果も生み出していない。

 それを除く物語の組み立て方は、前作と同じ。
 SF 的な設定を周辺にばらまき、それを直接的に語らない事で (というより、細かい設定は作ってないのではなかろうか) 世界を語り、その中で、恋愛劇を繰り広げる。

 前作と違うのは、本編に主人公とヒロイン以外の人間が出てきている事。メインの物語に3人の登場人物がからんでいる事だろう。
 さらにその3人をとりまく大人を出す事によって、短編アニメーション作品では不可能だった、長編アニメーションならではの厚みが生み出せていると思う。

 展開そのものは、ありきたりな物語 (これは欠点ではない) を最後まできちんと見せてくれる仕上がりになっている。
 もっともこれは、脚本の力というよりは、卓越した映像センス。特に、1枚画で見せる技術の上手さ美味さに助けられている様に思う。

 もっとも、1枚画の上手さに比べると、動画。特に、2D と 3D を組み合わせた映像の出来はあまり良くないが。

 動画の作り方や見せ方と。脚本、というか作品構造そのものの練りこみ。
 このあたりが、次回作で治っていれば面白い映画になると思う。
 けどこのままだと、一番面白かったのは「彼女と彼女の猫」というオチになりかねんように思う。

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