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監督:カン・ジュギュ
出演:チャン・ドンゴン/ウォンビン/イ・ウンジュ
2004年/148分/根本理恵(監修:戸田奈津子)/☆☆☆

批評 メインストーリー寒すぎ!

 北朝鮮の突然の侵攻により始まった朝鮮戦争。
 人手不足の韓国軍は、誘拐同然に国民を拉致して軍に入隊させ、訓練も何もしないまま最前線に送り込む。
 その状況に巻き込まれた仲の良い兄弟。
 兄は、弟を除隊させるために危険任務に率先して付くが、それ故に、弟との仲に亀裂が入って行く。

 朝鮮戦争を背景にした、泣かせ映画。
 「シュリ」に見られた、南北対立の象徴描写などはなりを潜め、もはや朝鮮戦争そのものが一つのネタになってしまっているのは、疑問に思う。
 そのわりに、サブストーリーでは、韓国国民同士のいがみ合いやら韓国の悪行をきわめて批判的に描いているあたり、ネタにしたいがネタにしきれておらず、映画としては中途半端な、人間としては良心的な部分を感じることが出来る。

 だが、こうした描写の統一性よりも問題なのは、なによりもメインストーリーの、悲劇に巻き込まれる兄弟が、あまりにも異常だという点にある。

 まともな訓練も受けていない兄は、「ランボー」か「コマンドー」の主人公にでもなったかのような鬼神ぶりを発揮し、弾は当たらず弾は切れず突撃によって敵を殲滅する。
 対して弟は、何をしているのかあまり描写が無い(ほとんど陣地内での会話シーンでしか出て来ない) が、最後に、敵の突撃を受けつつ歩いて帰ってくるというジョン・ウェインばりの無敵ぶりを発揮するから、やはり無敵コマンドを発動して戦闘していたんだろう。

 メインストーリーでは、戦争がネタになり、サブストーリーでは戦争批判をする。
 その戦争批判も、あまりに寒いメインストーリーの前に凍りつく。

 かくして、高地奪取を塹壕戦でひたすら繰り返した朝鮮戦争の描写を、「プライベート・ライアン」の手法で再現するという手間隙金のかかった迫力の戦闘シーンが、メインストーリー的には浮き上がり、サブストーリー的には凍りつくという悲惨な状況が発生した。

 ミキサーが狂ったのか、音楽がやたらと五月蝿いという欠点はあるが、役者の演技は素晴らしいし、編集も (臭いが) ヘタではない。
 戦闘描写も、かなり力が入っている。

 だが、あまりにも、メインのストーリーが寒かった...

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