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ターミネーター3
監督:ジョナサン・モストゥ
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/ニック・スタール/クレア・デーンズ
2003年/米/110分/菊地浩治/☆

批評 “3”の呪い

 審判の日は回避されたんじゃなくて延びただけだったという、恐ろしく苦しい言い訳を使ってターミネーター復活。
 要約すると、「またまた帰ってきた」


 監督は、極限までデティールにこだわるキャメロンから、ノリがすべてのジョナサン・モストゥに交代。
 結果、銃を入手することから手間隙かけて描いていた丁寧さは消滅し、武装したまま軍事施設の中枢に一発で進入できるいいかげんな作りになった。

 アクションシーンは、一世代前のパワーアクションを最新技術で再構築。
 便所の殴り合いは、実に痛そうで良いが、見所はそれだけ。街中でクレーン車を暴走させるアクションシーンは、派手だが何が起きてるのかが分かりにくいこと極まりない。
 複数の登場人物が一つの事象にバラバラに介入しているアクションシーンにおいてもっとも重要なのは、誰が、どこで、何をしているか。何をした結果、何がどうなったのか?という部分をさりげなく、それでいて明白に説明しながら出なければ成らない。
 ノリで撮影するモストゥにそんな事を望むべくもない。

 ただ物が派手に壊れる。

 それだけのシーンに燃えることなど出来ぬ。


 新型ターミネーターは、内蔵しているはずの多くの武器を大して使うことなく。たまに使っても、あまり有効とは言い難い使用方法のみ。
 表面を液体金属で覆った、という設定も、内部に骨格を持っているためはたしてどんな意味があるのか分からんし (前作の方法なら体積制限だけだったが、本作の方式では身長制限が出来てしまう)、挟まれたら終わりという欠陥を持つ。
 だいたい、なんで女の姿で出てきたんだ?
 あのシステムだったら女の姿で出てくる意味が無いぞ(前作は警察官に接触するまで具体的な形をしていない)。

 ネットワークに接続されていないスカイネットは、どうやってかネットワークにウィルスをばら撒く。
 また、本作におけるスカイネットは今までのような中枢型コンピュータシステムではなく、分散型コンピュータで稼動するプログラムなんだそうな。
 だから起動したが最後、電源を落とせない。
 ...って、核攻撃したらネットワークを電磁パルスで焼き払って自分を抹殺するだけじゃん。軍用中枢型コンピュータだったらシェルターの中だろうけど、そういうわけじゃないんだからさ。


 それだけにとどまらず、この映画は前作の完全否定を行う。
 そもそも、この作品の基本設定が

 「運命ではない。未来は自分で切り開け」

 と、未来に挑戦した前作の完全否定に他ならない。
 その上、この映画の結末で訴えられるのは、「運命には逆らえない」なのだ。人を馬鹿にしてんのか!?

 続編が比較的安全なのは分かる。しかし、だからと言ってどうしょうもない続編を生み出すのはやめて欲しい。

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