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ロスト・イン・ラ・マンチャ
監督:キース・フルトン/ルイス・ぺぺ
出演:テリー・ギリアム/ジャン・ロシュフォール/ジョニー・デップ
2001年/米 = 英/93分//☆☆☆☆☆

批評 見られないという悲劇

 独特の映像美と物語で観客を魅了するも、ハリウッド経営陣にはすこぶる評判の悪い男、テリー・ギリアム。
 彼の、十年に及ぶ構想期間を経て、ついに、念願の「ラ・マンチャを殺した男」の企画が動き出す!

 この映画は、作られなかった映画の記録だ。
 それはまさに悲劇。
 予算を切りつめる為、各部署が欧州全域に拡散してしまい、連絡が上手く付かない。契約の済んでる役者は現れず、撮影開始目前になっても、女優との契約がなされていない。

 それでもスタッフは言う。
 「実際に撮影が始れば、どうにかなっちまうもんだ」

 カメラテストを行い、脚本を煮詰め、コンテを書き、イメージボードを書く。
 それから完成される映画の、なんと魅力的な事よ。
 現場は混乱しつつも、楽観主義の言葉とおり、確実に映画は完成に向かって進んでいるように見えた。

 女優との契約も済んだ。ついに撮影が始る。
 そして最悪が訪れる!!

 エキストラのリハーサルをやっていない。
 馬と役者をあわせた訓練も行われていない。
 砂漠のど真ん中は、実は NATO の訓練基地の隣り。爆音たてて戦闘機が飛ぶ
 ついで、雷雨が訪れ、雨は雹となる。
 撮影器材を破壊し、あげくに水で押し流す。
 とどめに主役が入院する。

 これがわずか 3日間でおこるのだ。
 まるで喜劇のような悲劇。なるほど、現実は小説より奇なりとはよく言ったもの。

 だが、この映画の本当の悲劇は結末の後にある。

 わずかに撮影されたヒルムと、数多くのイメージボード。そして多くの大道具、小道具。
 なによりも、無邪気に、楽しそうに、魅力的な映画の内容を語る監督。
 それらから想像される、なんとも魅力的な映画。
 それが見られないという現実!!これがこの映画、最大の悲劇だ。

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