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パールハーバー
監督:マイケル・ベイ
出演:ベン・アフレック/ジョシュ・ハートネット/ケイト・ベッキンセール
2001年/米国/183分/戸田奈津子/☆

批評 有罪?否、死刑

 「タイタニック」は歴史的悲劇 (日本ではあまり知られていないが) の中に、恋人達を突っ込ませるという手法で大ヒットした。
 その方法に習った映画である。あくまでも形だけではあるが。

 この物語を語る上で、日本の描写を問題にする向きは大きい。たしかに日本の描写は「ハラキリ、フジヤマ、ゲイシャ」から一歩も出ていない。あそこまで前時代的だと、怒るより前に笑えてしまうところが恐ろしい。そのくらい壊れている。
 しかし、それよりも笑えるのは物語のほとんどを費やして画かれる恋愛部分だ。

 「タイタニック」の恋愛部分も、たしかに手垢にまみれた三流小説並みの内容であった。自由を求める金持ちの娘と、貧しいが自由に生きる男の恋愛ドラマ。恋に落ちてはいけない二人の恋物語。そして迫り来る悲劇...
 しかしジェームズ・キャメロンは一流の演出家だった。三流恋物語を、賢覧豪華な船旅を背景にし、丁寧に心理描写を織り込むことで、少なくとも見せることには成功していた(あれが魅せることに成功していたかは別問題)。
 しかしこの映画ではどうだろう。
 親友同士のパイロットと看護婦の三角関係、そして背景には悲惨な戦争。
 見ていると個性の無い美人看護婦に引かれる無鉄砲なだけの馬鹿パイロットの恋愛関係が、やがて三角関係に切り替わるという内容。
 マイケル・ベイは、しかし登場人物の内面なんぞに目もくれない。まさにどうでも良い内容に成り果てる。

 もはや脱力して果てるころになって、景気よい爆発と共に「真珠湾攻撃」が始まる。
 しかし、この真珠湾攻撃にも問題が多すぎて興奮できるのは特撮マニアくらい。兵器マニアにはツッコミどころが多すぎて (列挙しようと書いたのだが、とんでもない数になったので削除) 笑いっぱなし。私は冗談抜きで笑いました。腹が痛かった。

 そして後半の東京爆撃シーンの大嘘に続くと、もはや飽きてきてまともに見ているだけの忍耐力はない。


 この映画は、ただの最低映画ではない。ものすごい最低映画だ
 製作者は「あくまでも娯楽」「恋愛映画」などという戯れ言繰り返しているが、恋愛映画としても、戦争アクション映画としてもまともに成立していないクズ映画だ。

 私は同じ真珠湾攻撃をテーマにした映画、「トラ!トラ!トラ」を良い映画だと思ったことはない。それなりによく出来た戦争アクション映画だとしか思っていない。
 しかし、「パールハーバー」と比較すればなんという名作なのだろうか。

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