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監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/トミー・リー・ジョーンズ/ドナルド・サザーランド/ジェームズ・ガーナー
2000年/米国/130分/林完治/☆☆☆☆

批評 爺様パワー炸裂!

 「荒野の用心棒」に始まるマカロニウエスタンでブレイクしたイーストウッドの、ある意味集大成といえるかもしれない。
 同時にこの映画は、イーストウッドの限界を見せてしまった。

 演技派四人の御老人 (トミー・リー・ジョーンズは若干若いがそれでも54才...だったハズ) 、設定では全員70才ってことになってるけど、これをそろいもそろって“元気”で“若いモンには負けんぞぉ!”と言って、しまいにゃ女にまでモテちゃうというキャラ。
 これが一番悲しいな。「許されざる者」「ザ・シークレット・サービス」(は制作・主演で監督はやってないけど)では、老いて、気は若いつもりなんだけど、体はついてこないという役を演じていたのに、またもどっちゃった。
 まぁ、きっと彼は今でもウエスタンムービーを撮りたいと考えているような口だから、それも仕方ないのかもしれないな。それに、役者の姿勢としてはどうかとも思うが“イーストウッド”ということで考えると、老いても元気な方が正しいような気がするのも確かだな。

 物語としては、特筆に価するような場所はない。結局、マカロニウエスタンなのだ。
 危機的状況 (人工衛星落下の危険) に現れた一人の男。彼は荒くれ仲間を集めて、街 (NASA) を時には脅すように、時には誠意を持って説得し、ついでに酒場の娘 (管制官やら女医やら) に手を出したりなんかしつつ環境を整えて行く (訓練で体を鍛えて行く) 。実際に戦いが始ま  けど、どんな陳腐な展開でも卓越した演出 (実際、イーストウッドの演出は実に映画的でバランスの良い物だと思う。どの映画でも、少なくとも見られる完成度になってるもの、まぁあまりにも御都合主義が鼻についた“目撃”とかあるけどさ) と、ちと化け物じみた演技派の役者
 物語的に不足なのは、前半の訓練シーンのボリュームだろう。
 もうちょっとキチっと見せて欲しかったのと、あまりにも若手宇宙飛行士の描きが薄い。栄養剤を渡されて、ベビーフードで対抗するとかいうユーモアもあるんだが、その圧倒的な量の少なさ。台詞であるだけで、若手宇宙飛行士が老人連合に対して抱いているもろもろの感情を画  それと、後半は基本的に宇宙なワケだ。結果的に体の動きを見せる部分が少ないんだよね。体の動きが奇麗な連中ばかりそろえてるのに。この辺も、前半戦でしっかり見せておくことで不満を解消されると思うんだけどなぁ。それとも時間的なバランスが崩れてつまらなくなるか?

 あとは素晴らしいと思う。
 男の友情 (もちろんウエスタンであるからには殴り合い、拳で語る) とか、見守る女性 (無論、漢は悲劇を背負いつつさりげなく口説く) とか、若造は達人の忠告を無視して事態を悪化させるとか、もう、分かっていても燃え、かつ泣ける (泣かなかったけど) シーン満載!!
 そして一気にブレイクするラストの「Fly me to the moon」。それもフランク・シナトラのオリジナル版じゃねぇのか?ひょっとして。

 娯楽映画の大原点的な面白さというのか?そういうのが満載だ。
 理屈抜きで、ただただ楽しめること請け合い。
 70にもなってこういう映画を撮るイーストウッドってぇのは、実生活でも、やっぱり老いても元気なんだろうな。そいでもってすごい人だよ。
 この映画を、相変わらずの低予算、短時間 (無論、映画の規模の割にという意味でだが)で撮っちゃうんだもん。
 まだまだ注目できる爺様だ。
 無論この映画の必見度は高い!特にマカロニウエスタン好きは見て驚け。宇宙でも、ウエスタンスピリットは見出せるのだ!!

 そういや最初の話に戻るけど、ショーン・コネリー (私の大好きな役者であることは、ここのWebではあまり書いていない) も老いても元気な役が多いな。「ザ・ロック」とか。
 最近あまり映画に出てこないな。騎士の称号を女王陛下から承っていたから元気なんだろうけどさ。


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