貴殿は
1999年5月2日以来
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監督:ウェス・クレイヴン
出演:メリル・ストリープ/アンジェラ・バセット/グロリア・エステファン
1999年/米国/123分/戸田奈津子/☆☆☆

批評 新感覚ジェットコースターヒューマンドラマ

 ニューヨーク・イーストハーレムでバイオリンを教えるロベルタ・ガスパーリ。
 10年前。50挺のヴァイオリンから、彼女の講座は始まった。
 しかし、その講座が危機にさらされる。教育費の減額。芸術系講座の閉鎖はやむなし。
 彼女は、講座存続のため、教え子と共にボランティア演奏会を準備する...

 展開が速すぎます。もはや、前のエピソードが終わると、その感傷に浸る暇なく、次のエピソード。
 ヘタに感傷に浸っていると次のエピソードが佳境に入っていたりしてさぁ大変!!もはや物語おうので精一杯。もうちょっと観客に新設に物語を見せてくださいよ、と言いたくなる。

 展開が速すぎる結果、基本的に実話だということが最大の障害になってしまっている。
 例えば登場人物の心理的な変化。
 これを正確に描くことが出来ない。だって、きっかけがあって、次の瞬間には完全に考え方が変わっちゃってるんだもの。
 これじゃ、なんだコイツ?ってなことになっちゃうよ。主人公が男に振られまくるのも仕方ないとしか思えないし。

 生徒も中途半端。どうせなら、一クラスにつき一人にしぼって描いた方が、話の焦点が広がらずに済むんだんじゃないか?
 何人もの生徒を出されても、ポコポコポコポコ変わっちゃうから覚えるのが大変で仕方ない。

 劇中に「演奏中に観客をジラす」という台詞があったが、そのまま監督に返そう。もっとも徹底的な尺不足が目立っただけではなく、脚本の焦点も絞れていなかったが。

 カーネギーホールにも若干問題が。
 カーネギーホールの舞台にメリル・ストリープが登場するシーン。初めてカーネギーの舞台が出てくるシーンだ。
 観客のいないホール。重厚な雰囲気を醸し出すそこに、ヴァイオリンを持って出てくる。微かに響く靴の音。立ち止まり、ヴァイオリンを構えて軽く音を鳴らすと、ホール全体に音が響き渡る.....
 良いシーンだ。もう、それだけで胸一杯!!というシーンのハズなのにオイオイ。
 メリル・ストリープがホールに入ってくるシーン。ヴァイオリンを構えるまで音楽はいらないだろ。
 音を鳴らして、響いて、それに音楽を乗せるのならともかく、なんでこんなところで音楽入れるんだよ。

 ま、このあとに続く演奏会のシーンは素晴らしいという言葉に尽きる。つーかもはや映像不要。アイザック・スターン、イツァーク・パールマンやらの演奏は見事の一言。
 よって、この映画。ラストのカーネギーホールの演奏のためだけに行け。貧弱な劇場になど行くな。デカイ劇場で、良いスピーカー、良い残響効果の中で音楽に酔え。家庭用のチャチな音で楽しむのは罪です。


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