最低映画への有罪判決
第弐拾八回「千里眼」を斬る
久しぶりである。実に五ヶ月ぶりの最低映画への有罪判決である。
あくまでも個人的は評価であるが、映画「催眠」は、前半は面白く、後半はゴミカスであった。
そのゴミカスの続きとして製作されたの本作「千里眼」である。うむ、大期待であると言えよう。
では、観賞開始!!
「ミドリの猿」を名乗るテログループが、在日米軍基地に進入し日本国内に向けてミサイル攻撃を行うという衝撃的なテロ事件を発生させる。
冒頭いきなり、いきなりこれかぁ!!!
しかも日本人が基地に潜入してミサイル発射システムを制圧しただとぉ!?
犯人はどうやって在日米軍基地に潜入した!?
ミサイル発射管制システムをどうやって乗っ取った!?
日米の政治問題への進展は!?
そもそもテロリストは抹殺を基本とする米軍は、なぜ犯人を生かしておく!?
それに誰か教えてくれ。発射後絶対に迎撃不可能な地上発射式ミサイルってのはどんなんだ!?
それらすべての謎を放置して進行する物語は、まさに大錯乱。
はっきり言って、錯乱しすぎていてどこをどう斬るべきなのか分からん。
主人公が自衛官である意味も、思わせぶりに語られる登場人物の話も、すべては途中で放棄され、猛烈な勢いで話が飛びまくる!!
そう、前に進むのではない。展開に一定の方向性というものが無く、縦横無尽に飛ぶのだ!!
素人の書いた小説のように、あっちに飛んでこっちに飛んでを繰り返す。おかげで物語の解説をすることが出来ない。
「ミドリの猿」というキーワードが縦糸となっているようにも見えるが、余計なエピソードが多すぎてそれもぶちぶち切れている。
本筋のエピソードだけを考えればかなり単純な話になりそうだが、そうは問屋がおろさなかった。
これは原作がぶちきれているのか?脚本がぶちきれているのか?って、原作者が脚色もしてる!?両方ともぶち切れ!?電波!?
分からん。全然分からん。
錯乱しているうちにどうやらもう最後らしい。
ってえぇ!?なんで!?はぁ?なんでいきなり格闘戦!?いつのまに香港映画!?むしろウォシャウスキー兄弟!?
しかもそれなりに画が出来てる!?
これが、最低映画の破壊力というものか!!
全然理解できぬ!!