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監督:石井聰亙
出演:隆大介/浅野忠信/永瀬正敏
2000年/日本/137分/☆

批評 連続惨殺犯・源義経 vs 狂気の坊主・武蔵坊弁慶

 完成度はそうとう低い。「梟の城」よりマシだけど、そのレベル。

 まずキャメラワーク。
 アクション主体の時代劇であれば、肝になるのは殺陣。
 殺陣で見せねばならないのはなにか?役者の動き。刀を振るう役者を見せる。これが殺陣の基本だと思うのは私だけか?体さばきをダイナミックに、時には寄って、時には引いてみせる。これだろう。
 どっこいこの映画、役者の寄り画ばかり。
 刀を振るう浅野忠信にびったりより沿って、アクションの最中にアップで顔を見せている。おいおい「ホワイトアウト」と同じミスじゃねぇか。
 武者集団と戦うシーンも同じ。浅野を中心に見せるから、平家側の集団が集団であるように見えない。もっと全体を見せなさいよ。
 平忠則なんて、いつ死んだのかさえ分かり難い。もっともなんのために出てきてたのかもよく分からないが。

 脚本もお粗末。
 なにが言いたいのか絞ってないから、散漫な内容。
 パンフレットによると、密教どうしの戦いとかも背景に描き込んでいるらしいけど完全に失敗。平家側はともかく、源氏側のビジュアルインパクトがないのが致命的。
 しかもなんでその争いに阿闍梨を混ぜなかったのか?日本仏教における最高位の人間を差し置いて、どのような宗教的争いを画くというのか?
 義経の画き方も大問題。というよりもこれが致命的だったような気がする。
 源氏の再興を目的に平家の武者を殺しているという話だけど、冒頭は京の都の守備隊を連続惨殺しているだけだし、平家のものを殺す描写がほとんど存在しない。そのくせ坊主の連続殺人シーンははっきりと出す。坊主が平家側なの?だったらそういう説明をしなさい。もちろん映  描写が散漫になった結果、義経はただの連続殺人鬼。もちろん弁慶と戦う理由も分からない。あれじゃただ戦いたいから戦ってるように見える。いや、別にそれが悪いんじゃない、だったら源氏再興とか、平家打倒とかのお題目を唱えるのを止めろと言いたい。
 幼児期の記憶にしたがって暴力的に育った暴れん坊、ただの殺し屋。これで良いじゃないか。
 弁慶も似たようなもの。
 最初は御仏の啓示を受けてという話だけど、阿闍梨に諭されてから先はただの暴力坊主。殺されてから先はただの復讐鬼。戦う理由がひょいひょい変わる。目先のことしか考えてない愚か者か?こいつは。

 全体的に登場人物に無駄が多すぎる。
 もちろん、無駄が多いということは説明が足りてないってこと。
 五条橋の現世口にいた老人がずっと仏像彫ってるなんて、パンフレット読むまで分からなかったし、非人街(に見えるのは私だけ?)の赤子を抱えた女が、かつて宮廷に使えていて、不義理を働いて追放されたなんて設定があるのもパンフレットで知った。それにどんな意味があるの
 あ〜あ、もっと面白いチャンバラ映画が見てぇなぁ。

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