アナザヘヴン
監督:飯田譲治
出演:江口洋介/市川味和子/柄本明/原田芳雄
2000年/日本/131分/☆☆
批評 パワーもセンスも、物足りない
キャラとしての警察が馬鹿すぎ。まるっきり超能力信じてなかったやつがあっけなく信じ出したりするあたりは、まぁ妥協するとしても、警察の捜査能力がやたらと低い。
“それ”が寄生すると脳腫瘍が発生することが分かってからも、なぜに殴って尋問するか?病院つれてって脳の検査をすることを、なぜ思いつかない?
客に、その程度の事を気がつかせ、考えさせている時点で、そのスピードの無さも知れたもの。
一番酷かったのは松雪泰子。演技どうこうじゃなくて、医者に見えない。あれじゃ“水商売のお姉ちゃん”。メイクなりなんなりでもっとどうにかなっただろうに。
ラストのオチは予想つくとかつかないとかじゃなくて、予想する気にさえならない。けど、まぁ作品のそこらじゅうにそれを案じさせる仕掛けを配置しているあたりには好感が持てる。複線なしでいきなりひっくり返して勝ち誇る馬鹿なヤツも世間にはおるからの。
そうそう、スティーブン・キングへのオマージュやらPC98x1系のエロゲーネタだ大量に出てくるので(本人は否定しそうだが)、そのあたりをほじくって見る分には十分に面白いかもしれない。
その意味では、極めてオタク的なのかな?