頭文字D
監督:アンドリュー・ラウ/アラン・マック
出演:ジェイ・チョウ/鈴木杏/エデョソン・チャン
2005年/香/109分//☆☆☆☆
批評 画だ、画がすべてだっ!!
峠の下り最速になることに執念を燃やす迷惑千万な馬鹿どもが、馬鹿なままに走り回る話。
ストーリーなんて飾りです。エライ人にはそれが分からんのですっ!!!
という香港映画の原則を守った、勢いと迫力がすべての映画。
物語は欠点だらけだ。
高校生の夏休みを背景にレースと恋愛劇を平衡して描くという手法を取った結果、レースシーンはまさに映像のために存在し、恋愛劇の部分はおそろしく恥ずかしい。
さすが香港映画。こんな恥ずかしい、青臭い恋愛ドラマ、いまさら日本では撮れないだろう。
それを吹き飛ばすのは、レースシーンだ。
コースの説明が弱く、全体を把握しにくいという欠点はあるものの、実際に公道で車を走らせ、それを、どうやったのかわからん部分もある撮影方法、リズム感重視 (しかもレースごとに毎回魅せ方を変えている!) で曲にあわせた編集から生み出される迫力よ!!
冒頭から画面を見て満面の笑みを浮かべる自分を認識できた時点で、この映画に完全敗北。
主役の演技にやや難があるのも、物語が、体が痒くなるくらい青臭かろうが、物語とレースシーンの温度差がありすぎようが、許すっ!!