最低映画への有罪判決
第弐拾五回「怒りの湖底怪獣 ネッシーの大逆襲」を斬る
いきなり宣言してしまうが、今回はいつもにもまして文章がつながっていない。だってどう考えてもシーンがつながってねぇ部分が多すぎるんだもの!!つながらねぇのよ、本当のところ!!
では行ってみよか。
戦中らしい。民族服を着たあやしいオヤジが暖炉の前にいると頭上を爆撃機の音が!!テラスに設置された望遠鏡を覗くとナチスドイツの爆撃機が眼下を飛行している!?この家はどこに立っとるんじゃ?
そして、次のカットでは水平位置から湖面が見える!!いつのまに場所が移動したんだろう!?とか、いつのまに下を見たんだろう!?とか思っていると、そこにニョキっと出たネッシーの首。
以上でプロローグ終了。見ているもののハートを鷲掴むみごとな導入だ!!
突如として40年後。
二人組みのダイバー。金儲けのためにネッシー探してるらしいです。
調査開始直後ネッシー登場。早すぎ!!さっきまで「本当に見つかるのか!?」とか言ってましたが、それどころじゃねぇ。驚異的速度。
この二人組み、ネッシーの卵をゲットした直後に片割れネッシーに喰われます。しかも瞬殺。
ここでいきなりカガク者登場。
あやしいオヤジの依頼なのかなんなのか、とにかくあやしいオヤジと協力してネッシーを探すらしい。ソナーだけで。ソナー使える以外の特殊能力はないが、すごいセンセーなんだそうだ。
紆余曲折あって卵ゲット野郎の野営地をネッシー襲撃。
生き残った方の卵ゲット野郎、やっぱり瞬殺。その地上バックアップ要員 (なんだろう、きっと) は、喰われるのをみぃてぇるぅだぁけぇ〜。なかなか悪人って感じだな。
ところで、野営地がネス湖の脇なのはなぜ?一人すでに喰われている状況で、なんで逃走してない!?とか思ってると、バックアップオヤジは湖畔で「ひゃっひゃっひゃ、オレこれで大金持ちやねん!!」とかつぶやいてるし。
こいつには学習能力が無いのか!!(登場人物に学習能力が無いのも、最低映画の法則だな)
どういうつながりかよく分からねぇがやたらと説明的な台詞をはくガクセイ集団がネス湖の脇でキャンプしている。その中に二人っきりになるバカップルがいるわけだが、当然の権利としてネッシーに喰われる。
ほかにもイロイロあって混乱する脚本に錯乱したのか、陸上歩行を真昼間に慣行するネッシー。一番混乱しているのが観客であることに疑いは無い!!
不自然なまでに首から上しか出てこねぇのは、予算の問題なんだろう。きっと。ちなみに首の完成度は高校の映研が作ったハリボテに勝るとも劣らぬ見事な完成度である。
不自然ネッシー。軍の検問を襲撃。ちなみに検問所には二人しかいねぇという厳重さ。ここで卵横取りオヤジ、検問要員もろとも喰われます。しかもネッシーは喰うだけ喰ってどっかに行きます。卵はどーした!?
ガクシャチームに突如合流した軍人は、あやしいオヤジと一緒になってそれまでのすべての流れを撃砕。いきなり政府の陰謀で熱い討論を繰り広げる。とうぜんその陰謀はネッシーとなんの関係もない!!が、墜落したドイツ軍機は爆破するらしい。
ま、ここまできたらお分かりだろう。爆破チームはネッシーに喰われます。当然瞬殺。
最後に衝撃の台詞「これで終わり!?」
観客の心理をついた見事な突っ込み。だがな、こっちとして「お願いだ、終わってくれ」という気持ちでいっぱいだ。