大誘拐 Rainbow Kids
監督:岡本喜八
出演:
年/日本/分/☆☆☆☆☆


物語
 紀州一、いや日本一の大金持ちのおばあちゃん、柳川トシ子刀自が誘拐されてた。
 柳川刀自を猛烈に尊敬し、そして彼女の世話にもなった愛知県警県警本部長猪狩は、文字通り火の玉となっておばあちゃん救出作戦を展開。万全の体制を整え迎え撃った。
 そして届けられた犯人の身代金の要求金額は、猪狩の、いや、全世界の予想を遙かに上回る史上最高の100億円。
 あまりの度はずれな要求と、犯人の巧みな作戦に翻弄される警察。そしておばあちゃんの家族。
 周囲の大混乱とは別に、犯人も大混乱に陥っていた。気が付くと、誘拐団の頭領はおばあちゃんになっていたのだ!!


批評
 日本の誇る喜劇監督、岡本喜八の本領発揮といったところでしょう。
 原作に存在する細かい説明を豪快に省き、映画ならではの説明を新たに構築。
 結果的に物語的にはどこも変わっていないけれども、全く別のおもしろさを見事に作り出しています。

 冒頭の、誘拐団の出所シーンから、おばあちゃんの誘拐まで、おばあちゃんの誘拐からおばあちゃんの誘拐団乗っ取りまで、そして警察との攻防。部分部分が明白に区切られていること、さらにキャラクタの見事な描写、さりげなく、しかしてはっきり分かるようにされた説明。
 その部分で見ても一級のエンターテイメントであること間違いなし。
 必見!!


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