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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
監督:フィリダ・ロイド
出演:メリル・ストリープ/ジム・ブロードベント/オリヴィア・コールマン
2011年/英/105分/戸田奈津子/☆☆☆☆

批評 私では理解しきれない・・・

 痴呆の進んだ老婆。
 彼女は、元英国首相マーガレット・サッチャー。
 どんな逆境でも自分を支えてくれた、今は亡き夫と、今でも暮らしている。

 回顧録という形を取るのかと思いきや、意外や意外。
 あくまでも、痴呆の進んだ「今」をベースに、彼女の過去と現在が工作する形で物語りは進む。

 形式としては、「千年女優」や「ダスト」に似ている。
 主観による過去の回想。
 違うのは、この物語で描かれる「過去」は、“事実”であり、「真偽不明の物語」が紡がれているのは、彼女の主観による「今」だという点にある。

 この形式を取ったことで、結果的にではあるが、この映画は、政治的にぬるい仕上がりになったと感じる。
 当人の苦悩や苦闘は描けているが、その決断の影響や、現時点 (映画制作時点) における歴史的判断、製作者の政治的肯定/否定から、距離を置くことになったからだ。
 彼女の政治生命に止めをさした“人頭税”の下りも、少なくともその導入に、観客の同意を求める気は無いのに、彼女の苦悩だけはやたらと伝わってくる。
 存命の政治家に評価を下すことの難しさを感じる部分であるといえよう。

 また、対 IRA 政策のように、まるごとカットされ、ただ「テロにあった」という事実のみが抜き出されている部分も多い。
 英国現代史を、特に政治的側面からよく知る人にとっては面白いのかもしれない。
 が、その知識にかける私のような人間には、厳しい映画であった。

 そういや去年、ジャッキー・チェンも「歴史的知識の前提」を求める映画を撮っていたような・・・
 ブーム!?(昔からあります)

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