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沈まぬ太陽
監督:若松節朗
出演:渡辺謙/三浦友和/松雪泰子
2009年/日/202分/☆☆☆

批評 沈んじゃった太陽

 日航をモデルにした、国航なる航空会社を舞台にした社会派ドラマ。

 小説は、時に書かれた時代にしかその効力を発揮しないものがある。
 大いなる日航が、幾多の成果を挙げ、多少の不正や損失を屁ともしなかった時代ならいざ知らず、会社が沈むこの時期に、この物語を映像化しても笑いのネタにしかならない部分が多すぎる。

 会社は結局立ち直れず、改革は停滞し、臭い物には蓋の性質を捨てられず、やがて自滅の道をたどる。
 その末期症状が今現在、目の前で展開している最中に、この物語が問題提起していることを展開されても、ただ古臭いだけだ。
 主人公の人間ドラマに転化することで、可能な限りそのテーマを多いか食おうとしているが、主人公が労働組合で、待遇改善要求をぶちあげ、賃上げと賞与の上昇を過大に叫んでいることが、水を差す。

 それもまた、会社を疲弊させてゆく原因の一つとなった、高コスト体質を生み出したものだからだ。

 確かに、映画の出来はそう悪いものではない。
 展開そのものははやいが、伏線も張り方も、その回収も、説明も上手い。
 若干映像的に無理がある部分があるが (役者の年齢はともかく、旅客機が滑走路から離陸してすぐに腹を見せながら上昇するのはいかがなものか等。無論、作品の評価に直接的影響を及ぼす分けではないのだが)、それでも納得できる範囲だ。

 しかし、作品の内容の古臭さと、その主張の致命的な崩壊を見ている最中では、その内容を楽しむのは難しいといわざるを得ない。

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