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最低映画への
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徒 然 草

掲 示 板

アース
監督:アラステア・フォザーギル
出演:地球
2007年/独・英/96分//☆☆

批評 あまりにも作為的すぎませんか?

 以下、冒頭のナレーション (日本語吹き替え版を元にしている) で「ヲイヲイ」と思った人間の感想である。

 北極のシロクマに始まり、南下しながら地球の自然を撮影していった映画。
 たしかに美しい映像だ。
 息を呑むようなすばらしい映像を堪能できる。

 だが、そこにあまりにも露骨な作為性があるのはどういうことだろうか?

 肉食獣と草食獣の戦い。
 これは自然の摂理だ。

 だがこの作品では、たとえばトナカイが狼に追われるシーンでは、音楽はトナカイに肩入れする。
 しかし、ザトウクジラがオキアミの群れを丸呑みするシーン (この映像は凄い) では、ザトウクジラに肯定的だ。
 食うものと食われるものの戦いに、どちらが良いのでも、どちらが悪いのでもなかろうに。

 肉食獣がえさにありつけない事にも同情的であることを考えると、血なまぐさい画かどうかが、その音楽を決定しているように見える。
 もとよりドキュメンタリではないならともかく、自然愛護を訴える映画であるならば、あるがままを見せることも重要だろう。

 また動物の描写も、シートン動物記以前の価値観に支配されているのではないかと思われる部分もある。

 この強烈な編集の作為性と、動物紹介そのものが、基本的に食うか食われるかしか描写しない事で生まれる単純さが、この映画の欠点であり、監督の訴えを無効化する最大の原因だろう。
 もとより作為的な内容であることを明言していれば、また評価が異なった映画かもしれない。

 自然環境保護を力説しないのは好感が持てるし、画は凄いので、それだけを追う分には楽しめるように思う。

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