ラスベガスをぶっつぶせ
監督:ロバート・ルケティック
出演:ジム・スタージェス/ケイト・ボスワース/ローレンス・フィッシュバーン
2008年/米/122分/菊地浩司/☆☆☆☆
批評 人生は、金じゃない
学費が足りずに進学不能になった天才学生に、教授が話を持ちかける。
ベガスのカジノに行き、ブラックジャックで学費を稼げっ!!
重要なのは、チームワークだっ!!
ブラックジャックは、そのルール上、出た札をすべて記憶していると、高確率で勝てるという特性を持っている。(ディーラーがイカサマをしていないという絶対原則があるが、そこはさておこう)
しかし、この映画ではその特性に関する説明がほとんど存在しない。
そのため、このブラックジャックプレイシーンに、緊迫感が欠けてしまっている。
ばれれば捕まる、極めて危険な行為であるにもかかわらず、だ。
全体の作りは「金を手に入れ人間性を失う」物語の定番ではあるし、登場人物も特異的な人物は一人も出てこない。
だが、絢爛豪華なラスベガスで大金持ちのふりをする生活と、地元での質素極まる生活、なによりも「ハデ」な仲間と「ジミ」な友達の間で揺れる組み立てで、しっかりと観客に映画を魅せてくれている。
だからこそ、ブラックジャックの説明をしなかった (映像でそれをすることができなかったのかもしれないが) のは、残念だ。