貴殿は
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姑獲鳥の夏
監督:実相寺昭雄
出演:堤真一/永瀬正敏/阿部寛
2005年/日/123分/☆☆☆☆

批評 素晴らしき狂いっぷり

 原作小説もかなり不気味な代物だったが、映画はどちらかというと「狂気」な代物に仕上がっている。

 しかもこの映画は、物語的には原作をなぞりつつ、映像でそれを破壊するという離れ業を行っている為、原作のイメージで見ているとかなり違和感が有るのは確か。
 それであるが故に、受け容れられる、受け容れられないのある映画だと思う。

 文字を映像化する段階で別のものにしあがるのは必然。
 という割り切りが必要だ。

 その割り切りの上で、さらに、わざとらしい照明、大げさな演出などの、“変態的”とでも言うべき映像に乗って「楽しい」と感じられないと、評価は劇的に下がるだろう。

 その意味で、完成度云々以前に、評価の分かれる作品だと思う。
 原作を知らなくとも、あの演出を楽しめるかどうかはかなり微妙だからだ。
 そうした意味では、直前に公開された鈴木清順「オペレッタ狸御殿」に通じるものがあるかもしれない。


 好き嫌いを抜きにして、映画としての最大の欠点は、最後の部分だと思う。
 怪奇物なのに物凄く合理的なオチがつく、というこの物語は、全体の構成は普通の探偵推理物に近い。
 そうなると最後は定番、皆集まった部屋での謎解き。
 これは漫画や小説ではおなじみだが、映画でやるといかにも狭い。
 編集やカット割で一生懸命誤魔化してはいるが、そもそも一つの部屋で、登場人物の大変が座ったまま進行させるのは無理があった。

 しかも、映画全体の尺を考えるとやや長く、バランスに欠く(これは小説でも感じたが)。

 ここまで変態的な映像に喜んでいたものとしては、ちょっと悲しい。
 最後まで一気に、変態映像で持って行ってほしかった。

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