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ベルリン・フィルと子どもたち
監督:トマス・グルベ/エンリケ・サンチェス・ランチ
出演:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/サー・サイモン・ラトル
2004年/独/105分/石田泰子/☆☆☆☆☆

批評 教育と規律と自由と集中力、そして芸術っ!

 ベルリン・フィルの常任指揮者に就任した、サー・サイモン・ラトルは、21世紀を担う楽団への変革プロジェクトとして、子供達へのクラシック教育を開始する。
 それは、ベルリンに住む250人の、思想も人種も生活階層も性別もバラバラの子供 (8際〜20代前半) を集め、6週間教育。ストラヴィンスキー「春の祭典」を、ベルリン・フィルの演奏で踊らせるというものだった。

 無論、ドキュメンタリ映画だ。

 映画は、この計画に参加することになった三人をクローズアップして追いかける。
 人付き合いの苦手な青年、難民として独逸にやってきた馬ばかりの青年、今までなんとなく生きてきた少女。
 当初、まるでやる気の無かった彼らが、少しずつ成長し、ダンスに熱中してゆく様をひたすらに追いかけてゆく。
 そこで描かれるのは、音楽の力というよりも、教育論そのものだ。
 最近崩壊した、日本の、分けの分からぬ「ゆとり教育」などという寝言を根底から破壊するような教育理論だ。
 規律は重要だ。厳しくすることも重要だ。甘やかすな。ただ従わせようとするな。壁は乗り越えさせろ。その手伝いはしろ。

 この映画は、音楽やダンスを手段として使い、教育論を展開する。
 それ故に、音楽万歳になっていないところが素晴らしい。

 室内楽では世界最高峰のベリリンフィルを向こうに回し、重要なのは目的である教育であって、音楽は手段に過ぎない、と言ってしまう映画。
 内容はもちろんだが、そのことにも驚きと賞賛の念を感じさせる素晴らしい映画であった。

 ところで、最後の舞台だが、DVD では特典として全編入っているのだろうか?
 完全版を、ものすごく見たいのだが。

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