インファナル・アフェア3 終局無間
監督:アンドリュー・ラウ/アラン・マック
出演:アンディ・ラウ/トニー・レオン/レオン・ライ
2003年/中(香)/118分/鈴木真理子・松浦美奈/☆☆☆☆☆
批評 漢泣
ヤンの死後、"善人"になるべく警察内部に残された"潜入"を消してゆくラウ。
誰も信じてはならない、誰の手を借りることも出来ない状況で、ラウの前に立った、公安のエリート警察官ヨン。彼は果たして"潜入"なのか。
新登場の二名を除いて、前作まででほとんどの面が -観客に対して- 割れているため、
「1」「2」ほど人間関係の複雑さが無いのだが、物語の展開する時間や場所は、ヤンの
死を境にしてあっちこっちに飛ぶ。
は、ほとんど追いかけるのが困難なほどだ。
正直なところ、最初はその飛びっぷりにとまどいを覚えた。
前二作にくらべると、そういう意味で取っつきにくい。
だが中盤、混乱している構成そのものに意味があるという事が分かってくると、俄然面白くなってくる。
その中で、混乱している構成の中でさりげなく伏線はもちろん、これまでのシリーズで出てきたシーンの、さらなる意味、隠された意味が次々に明らかになって行く。
まさに、"終局"の名にふさわしい、すさまじい展開。
泣いたね、思わず。
映画館で泣いたのなんて、えらい久しぶり。
まさに衝撃の一本であった。