貴殿は
1999年5月2日以来
Counter
人目の挑戦者だ

表  紙

更新履歴

新 日 記

全映画批評

映画批評・壱
2015年版
2014年  2013年
2012年  2011年
2010年  2009年
2008年  2007年
2006年  2005年
2004年  2003年
2002年  2001年
2000年  1999年

映画批評・弐

最低映画への
有罪判決

その小屋
どうだった?

徒 然 草

掲 示 板

逆境ナイン
監督:羽住英一郎
出演:玉山鉄二/堀北真希/藤岡弘、
2005年/日/115分/☆☆☆☆

批評 奇跡の馬鹿映画

 島本和彦の伝説的熱血ギャグ漫画、「逆境ナイン」(ついこの間まで絶版) を、ファンを自称する監督の羽住英一郎と、脚本の福田雄一がプロデューサーの反対を押し切って実写映画化「してしまった」作品。

 「公式戦無勝利の弱小である」という理由で廃部を宣言された全力学園高校野球部キャプテン不屈闘志。
 部の存続のため、「甲子園出場」という大風呂敷を広げてしまった彼は、様々な逆境を乗り越え、大風呂敷実現に向けて邁進する!!!

 伏線を回収する気などないし、回収する必要も無い。そもそも何が伏線なのかもよくわからないが、勢いだけは物凄くある。
 という島本漫画を、ファンだというだけある監督と脚本は、とても上手く抜き出した。

 おかげで映画も、よく分からんが、勢いに満ち満ちたぶっ飛び映画に仕上がっている。
 一般公開をにらんで、もうちょっと分かりやすく仕上げてくるかと思っていたのだが、そんなことお構いなしのぶっ飛んだ映画に仕上がっている。
 現在主流のリアリズムの対極に位置し、頭で考えていては楽しめない事間違い無しだ。

 しかも、映画全体のぶっとびっぷりに対して、カメラや美術、カット割などは非常に丁寧だ。
 真剣に、狙って、馬鹿映画作りましたっ!!という感じが、画面からビシビシ伝わってくる。

 よって、この馬鹿さかげん、あるいはその勢いに乗れなければ、「寒い脚本」「大げさすぎる演出」「わざとらしい演技」という最低映画への黄金率を見出してしまう危険もあり、見る人間を選ぶ映画であるとも言える。


 なお、パンフレットによると、「「海猿」のヒットでキャリアが開けてきているのに、なんでこんな絶版本漫画の映画化なんてやりたがるんだ」というプロデューサーの説得に耳も貸さず、映画化に向けて邁進した監督と脚本の姿が、当のプロデューサー、堀部徹によって明かされ  この文章、前半の「キャリアより自分が面白いと思う作品」という姿勢を貫く監督と脚本の姿勢と、後半、日本映画がつまらない理由を語った過去の自分と、今の自分を反省する姿は実に"読ませてくれる"物だ。

 この文章を読む限り、製作プロダクションとしての ROBOT は、(少なくともしばらくの間) 信じて大丈夫そうだ。

戻る