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監督:村上正典 出演:山田孝之/中谷美紀/国仲涼子 2005年/日/101分/☆☆☆

批評 TV で十分

 2ch で話題になったヲタ男と美女の恋愛物語。

 元々オンライン上の掲示板カキコである故に、極めて主観的に構築された物語を、周辺の"名無し"のキャラクラを膨らませることで厚みを生み出しつつも、固有名詞を極限まで削る (登場人物には一切名前が無い) 事で、独特の雰囲気を生み出している脚本は見事。

 脚本レベルで、もっとも不自然さを感じさせられるのは、オフラインでの友人はもとより、親兄弟までも一切出てこない点だろう。
 出してしまうと、オンライン上でのみ相談をしている不自然さが目立つという判断だと思うが、部屋の机に、突然郵便物や郵送物が置かれているのは、ちょっと不気味だ。
 回数が少ないのがせめてもの救いか。

 演出も悪くない。
 AA の映像表現を含めて、「どうするんだろう?」と思っていた"文字表現の映像化"はもちろんだが、画面に文字を重ね、そこは、俗に言う 2ch 語でありながら、各キャラクタが話しているのは日常語であることで、分かりにくさをカヴァーすることに成功している。

 この映画最大の問題は、脚本や演出ではなくカメラだ。

 どこもかしこも TV ドラマそのもの。
 説明カットでやや引き画を使うものの、他に引き画は見当たらず、モブもほとんど無い。
 もちろん、人間は原則バストショットで、正面か側面から固定カメラ。
 照明も、場所や時間、天候による変化が乏しく、カメラとあわせて TV ドラマ感を撒き散らす。

 決して出来の悪い作品ではない。
 所々に突っ込みどころはあるが、恋愛映画に瑣末的な突っ込みをしていたら見ていられぬ。
 個人的には、主人公に突っ込みたい部分は多数あるが、妥協しよう。美術面での不備も、黙っていて良い。秋葉原で、外を映している店と中がぜんぜん違うのも、映画ではよくやる事だから気にしない。

 だが、しかし。

 やっぱりこれは映画じゃない。2時間枠の TV ドラマにすぎん。

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