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スパイ・ゾルゲ
監督:篠田正浩
出演:イアン・グレン/本木雅弘/椎名桔平
2003年/日/182分/☆

批評 心底「眠い」映画だった

 日米開戦前夜。日本で諜報活動を繰り広げた伝説的スパイ、ゾルゲ。
 日本のすべてを知り、分析していた彼は、果たしてなにを見ていたのか...

 まず、ゾルゲと、その最大の協力者であった尾崎の逮捕から物語は始まる。 
 逮捕された二人の自白。これを利用したカットバックが本筋だ。

 問題は、二人の視点からのカットバックを使っているにもかかわらず、現在の物語がどちらの視点なのかわからないという点にある。妙に第三者的視点で物語られるのだ。
 これではカットバックにした意味がわから無い。

 もちろんその方法では、二人の視点から生まれる差異を見せて、歴史の多角的見方を行うわけでも、物語の厚みをまさせるわけでもない。
 ただひたすら CG で再現された東京の中で、人々が動いているだけだ。

 ゾルゲが、ナチスを見限った後、他の何でもなく、なぜ共産主義思想に走ったのか分からんかたったり、戦傷を負うシーンがかなりサブイ出来だったりと、ゾルゲの半生記としては中途半端だ。

 CG で再現された東京の街並みも、白々しい。
 なぜか知らんが CG で描かれた街並みには常に風が左から右に向かって吹いている。だって毎回毎回、なぜか旗ががためいているんだもの。いかにも CG なわざとらしさで。塵一つ浮いてない、気持ち悪い、真空みたいな空の中で。
 未舗装の道路を走る車は土煙も立てずに走り、人々はつねに同じ方向に向けてまっすぐ歩く。もちろん歩調は変わらない。そういう細かい部分を作りこみ、汚く仕上げないと、CG はすぐに偽物になるのだ。

 そしてこうした中途半端さは、結局、この映画がなにがやりたかったのか全然分からなくしている。
 もしかして、個人的な感傷だけで、映画を作ってるんじゃなかろうか?


 なお、2/26 事件で宮城を封鎖する青年将校、中橋中尉は石原良純。かなり似合ってない。
 東条英機は、恐ろしく似合ってる竹中直人。
 とどめに言っておこう。この映画で一番驚いたのは、役者の演じている昭和天皇が、顔がわかるように出ていることだ。
 他?衝撃は無かったな。エキストラの服装が衣装にしか見えないってこと以外は。

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