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裸足の1500マイル
監督:フィリップ・ノイス
出演:エヴァーリン・サンビ/ローラ・モナガン/ティアナ・サンズベリー
2002年/濠/94分/松浦美奈/☆☆☆☆

批評 色!色!色!

 1931年濠太剌利。
 白人によるアボリジニの隔離・同化政策によって、故郷から引き離された3人の少女が、“母に会いたい”と、収容所を脱走。90日間歩き続けたという、実話を元にした物語。

 アニメ版の母を訪ねて三千里、砂漠サバイバル編と言えなくもない?
 決定的にそうした作品と違うのは、逃亡劇であるにもかかわらず、無駄な感傷を入れなかったことだろう。

 フィリップ・ノイスが言うように、この映画は政治的意図をもっていない。
 実際、この映画で、どう考えても悪人にしか見えない人間の行動は、すべて善意からきている。
 「アボリジニは未開の野蛮人で不幸。だから優れていて幸せなのは白人に同化させる」。
 ナチス独逸は言うにおよばず、日本も英国も米国もにたことをやったことがある。
 そうしたマクロな視点を捨て、作品が目指したのは、逃亡した三人の少女の精神的な強さ。
 そのコンセプトを守り、極めて淡々とした演出の、驚くほどに美しい色彩の画を展開する。
 夜明けの、夕焼けの、あの美しい色彩!!これだけでも映画館で見る価値は有る。


 残念なのは少女を追跡する「追跡者」と、責任を負っている警察署長の心理描写が薄いこと。
 「追跡者」は、時折浮かべる苦悶の表情でそれとなく分かるが、警察署長はどうなんだろう。
 面倒だからやりたくないのか、反発しているのか、ただ予算が無いから出来ないのか?
 このあたりの描写がもっとはっきりあれば、登場人物に厚みが出たと思うのだが。

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