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踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ
監督:本広克行
出演:織田裕二/柳葉敏朗/深津絵里
2003年/日/分/☆☆☆☆

批評 バランスの悪さと細部描写の甘さ

 連休の最中、湾岸署管内で発生した連続猟奇殺人事件。
 連続スリ。暴行傷害事件と、立て続けに発生する事件に、再び湾岸署は翻弄される。

 カメラワークやモブシーン等、画の作り方という面で前作に比べると、空間的にはるかに広がっており、映画的になった。これはまず評価する。

 とは言え、さっきまで雨が降ってたのに気が付くと晴天になって路面もしっかり乾いてたり、封鎖されて人影がなくなった描写があるのに、他のカットでは人があふれてたりと、所々繋がりが変だった。
 妥協範囲ではあるが、細部に、あれだけの遊びをぶち込むんだったら (証拠品の中に黒澤明「天国と地獄」のビデオがあるのには吹き出した)、もっと他にする事あるんじゃないの?


 そうした細かい部分を除き、全体の出来として気になったのは二個所。

 まずは、メインの猟奇殺人事件が前作の警視庁副総監誘拐事件ほどの吸引力が無い。
 特に、事件そのものの描写が少なく、犯人の行動によって“捜査本部”が犯人に翻弄されているという状況よりも、“指揮官”が翻弄されているように見えてしまう。
 TV ドラマ版でも見られた、本庁 x 所轄という対立構造を描こうとした代償なんだろうが、この事件そのものの吸引力 (魅力と言ってもよいかもしれん) の無さが、結局この映画の、もっとも致命的な欠陥になってしまったように感じる。


 もう一つは、対立構造を支えるため、主人公の青島を代表とする所轄刑事の内面的葛藤を描くことに集中しすぎたのか、メインの事件が終わってからのエピローグが長い。

 第一の問題点とも通ずるんだが、集団 x 個人の対立構造を主題にしてしまったために、個人の苦悩みたいなものが出てくる。
 群像劇であるが故に、その解決が一つではない。厳密には、解答はともかく、その解方が一つではない。
 そうなると、事件の解決 = 終了とはならなかった。前作のエピローグで語る必要があったのが、青島の決意けだったのに対すると、今度はだいぶん増えてしまった。
 それは分かる。分かるけど、長すぎる。


 狙ってることも分かるし、それが悪いことだとも思わない。
 けど、かける情熱の場所と、そのバランスの取り方をもうちょっと、どうにかすれば、もっと面白くなったのに。

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