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ラスト・サムライ
監督:エドワード・ズウィック
出演:トム・クルーズ/渡辺謙/ティモシー・スポール
2003年/154分/米/戸田奈津子/☆☆☆☆

批評 よく作った!けど、

 小さな違和感が集まって、物足りなくなっている部分がある。かなりある。
 小さいとはとてもいえないほど、明らかに時代考証がおかしい部分もあったりするが、それも許そう。
 妙に台詞が平凡で、説教臭かったりするのも、9/11 テロ以降のアメリカ映画の特徴だと諦めよう。

 この映画の欠点は、大きく二つ。
 一つは、主人公ネイサンの心理変化。
 ネイティブ・アメリカンとの戦争で、罪のない人を殺したという自責の念に駆られている彼が、なぜ日本の侍に魅入られ、立ち直り、日本の侍と闘おうという決心をつけるのか。
 この部分がものすごい短時間 (物語内部での時間としてではなく、映画の時間として) で、彼の日記という形を使って語られてしまう。
 これは、対する敵として描かれている大村という男が、たんなる子悪党にしか見えないのも原因だろう。対抗させるにはあまりにもバランスが悪いのだ。

 もう一つは、ネイサンにもっとも強い影響を与える男、勝元の描写。
 彼は果たしてなんのために闘っているのだ?
 モデルになった戊辰戦争の侍たちにあったであろう思想や理想が描かれず、ただその行動だけを模倣されても人間味は生まれない。


 日本人に説明的な台詞が少なく、物静かな立ち振る舞いの中に意味をもたせたことにも賛辞を送ろう。
 合戦シーンや殺陣の出来はたしかに素晴らしい。
 感情的に、感動的に、劇的に盛り上げる手法はさすがだ。
 いまだかつてないくらい、日本の侍を正確に描こうとしたその努力も認めよう。

 それでも、この映画の出来は今ひとつだ。

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