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サラマンダ
監督:ロブ・ボウマン
出演:マシュー・マコノヒー/クリスチャン・ベイル/イザベラ・スコルプコ
2002年/米/103分/松浦美奈/☆☆

批評 もったいない

 捕食者サラマンダによって殲滅の危機にさらされる人類の物語


 冒頭は、ロンドンの地下鉄工事現場 (には、どーしても見えないんだが) からサラマンダが復活するシーンから始まる。
 往年の怪獣映画「空の大怪獣ラドン」のごとき展開だ。

 こうした冒頭の燃えるシチュエーションから、途中から物語の焦点がぼけてしまうのは残念。
 日本の特撮映画でいうところの、新ゴジラ以降 (とは言え、「ゴジラ」「ゴジラvsビオランテ」のみなんだが)、あるいは平成「ガメラ」以降の流れのように、リアリスティックな世界における、怪獣との戦闘を描きたいのか、旧来通りの剣術世界での怪獣との戦闘を描きたいのか。
 このどっちをやろうとしているのか分からない。
 どっちをやろうとしたにせよ、極めて中途半端だ

 殺して来たすべてのサラマンダはメスだった。コロニーの中心には雄がいるはず。最初に発見されたサラマンダはロンドンだった。
 この理論で廃虚と化したロンドンに突入するのだが、論拠としては薄弱だとしか言いようが無い。

 冒頭のナレーションによると、世界各地で同時多発的にサラマンダは復活したらしい。
 であるならば、なぜコロニーの中心がロンドンだと判断したのだろうか?たまたま人類に最初に発見されただけで、別の場所で最初の復活が起きている可能性を考慮していない。
 また、雄が唯一匹であるという論拠も不明だ。
 人間並みの変態生物で、年中発情期であると仮定しても繁殖数には限界がある。
 各営巣地に一匹である可能性は、なぜ生まれないのだろうか?

 そもそも雄と雌の区別はどうやって付けているんだ?

 たどり着いてからも謎が多い。
 この雄のサラマンダを殺す方法も不可解だ。
 機甲部隊 (師団編成か?) を一撃で壊滅させ、手持の火器がほとんど役に立たなかったサラマンダを、(おそらくこれは雌なんだろうが) ボウガンと手斧で殺してしまうのも無理を感じる。

 所々に、強烈なインパクトのある映像 (冒頭の、坑道を炎と共にブチ上がってくるサラマンダや、ラスト間際の廃墟のロンドン等) が出てくるだけに、こうしたビジュアル的な無理。脚本の弱さが目立つ。

 もっと手をかけて、細かいところまで作り込めば面白くなりそうなアイディアに溢れているだけに惜しい。

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