閉ざされた森
監督:ジョン・マクティアナン
出演:ジョン・トラボルタ/コニー・ニールセン/サミュエル・L・ジャクソン
2003年/米/98分/戸田奈津子/☆☆☆
批評 ????
演習中に姿を消した一個小隊。
嵐に沈む森の中、探索隊は一人の負傷者を抱えて走る隊員を発見する。彼は“何か”に向けて発砲していた。
救出された二人は、基地での取り調べに対して矛盾する証言を繰り返す。
消えた残りの隊員はどこに?あの森の中で、果たして何があったのか...
複数の証言が相互に矛盾する、黒澤明「羅城門」方式のミステリー映画。
アクション映画で名を売ったマクティアナンだけあって、素早いカット割りと、スピーディーな編集で、見るものを飽きさせない。
だが、しかし。
あまりにも手の込んだ脚本は、観客を見事なまでに翻弄する。それは良い。
それは良いんだが、手が込みすぎた結果、すべての真相が分かってそれを納得するのに一瞬の間を必要とするようになった。
それ故に、全ての謎が判明した瞬間、それまでの靄がいっきに吹き飛ぶ快感が無い。
これは残念だ。騙される快感は、しかして判明した瞬間「やられたぁぁぁぁぁぁぁ!!!」という思いが沸き上がってこそなのだから。
私の理解力不足があるのかもしれんけどね。
それとも、これは問題というか疑問なんだが、エンディングクレジットが終わって、すべてを冷静に考えると、説明付かない事象がいくつか無いか?