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スパイダーマン
監督:サム・ライミ
出演:トビー・マグワイヤ/ウィレム・デフォー/キルスティン・ダンスト
2002年/米/菊地浩司/121分/☆☆☆☆

批評 魅力的悪役

 スパイダーマンは、いわゆるアメリカンヒーローではない。
 望みもしなかった力を偶然手に入れ、後ろには引けなくなった主人公が、苦悩しつつも正義のために闘うというプロットは、むしろ日本の「仮面ライダー」に近い。

 この映画が成功した理由は、サム・ライミの演出だ。
 これは「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンにも言えることだが、彼は大金を手にしても、B 級演出の神髄である力の演出、ノリの演出を忘れなかった。
 だからこそ、ビル街を飛び回るスパイダーマンの後ろをカメラで付け回し、悪人を付け回すシーンには笑いをちりばめ、細かいところで原作ファンへのサービスを行えたのだ。
 やはりサム・ライミにはこういうマニアックな演出でこそ、その魅力を堪能できるというものだろう。
 さすがに原作があるからか、極端に羽目を外すことは出来なかったようだが。

 もう一つは、配役の妙技にある。
 情けなく見える主役を張ったトビー・マグワイヤ?魅力溢れる (とは私は思わなかったが) ヒロインを演じたキルスティン・ダンストン?
 否。成功の鍵を握っていたのは、悪役を演じたウィレム・デフォー。
 善たる自分と、薬によって出現した悪の自分を鏡を挟んで演じたシーンなど楽しんでなければ出来なかったこと間違い無し。
 他にもつまみ食いをしようとして注意され、憎悪の表情で睨み付けるシーンなど、全編にわたって悪役を楽しんでいたとしか思えん。
 こうした、良い意味で悪役が楽しんでいるというのは、プラスに働くという良い例だろう。


 余談になるが、日本の最終版の出来が一番内容にマッチしていると私は思う。
 おそらく海外版の予告編を再編集したものだろうが (並びは違うが、使っている画・曲・台詞が同じ)、途中に

 「君を守るために僕は闘う」

というキャッチコピーを入れ、「正義のため」「平和のため」に闘う他のヒーローとの差を作り出している。
 また、ラストまで見た人であれば、このキャッチコピーが作品中でどんなに重要な役割を果たしているのかが分かるだろう。

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