貴殿は
1999年5月2日以来
Counter
人目の挑戦者だ

表  紙

更新履歴

新 日 記

全映画批評

映画批評・壱
2015年版
2014年  2013年
2012年  2011年
2010年  2009年
2008年  2007年
2006年  2005年
2004年  2003年
2002年  2001年
2000年  1999年

映画批評・弐

最低映画への
有罪判決

その小屋
どうだった?

徒 然 草

掲 示 板

D-TOX
監督:ジム・ギレスピー
出演:シルベスタ・スタローン/トム・ベレンジャー/チャールズ・S・ダットン
2002年/米/96分/戸田奈津子/☆

批評 脚本をもうちっと整理しよう

 連続警察官殺害事件。その捜査官は婚約者を殺され、酒に溺れる。
 立ち直るべく同僚に治療所に放り込まれた彼は、しかしそこで犯人と再び対決することになる。

 とにかく脚本が悪い。
 役者も演出も B級の臭いを強く放っているが、よく出来ている。しかし、その脚本の未成リップ路はいかんともし難い。

 まず、犯人当てミステリーという形を取りながら、台詞による説明が過剰。
 ここまで喋らせたら誰にでも犯人分かって!というレベルで喋る。これは無駄だ。こんなに親切に、あるいはおせっかいに作る必要はない。

 次に、キャラクタの説明のバラツキ。
 舞台となる雪に閉ざされた元軍事基地、現精神病院。
 患者は全員警官。しかしなんらかの事情があってドロップアウト。今やアル中からの更正を目指してここにいるという連中ばかりだ。
 しかしこの連中の過去が、語られるものと語られないものがいる。
 そのバラツキが妙に目立つ。
 人に向かって「お前は、お前は」と悪口を言い続ける元 SWAT だって、なんらかの事情があるはず。そうでなければこの場にいないはず。なのにその理由は語られない。
 そういうムラだ。あからさまに観客の目を誘導しようとしている複線は、そのおかげでわざとらしさが目立ち、同時に真犯人への道が明白に浮き上がる。

 犯人の言っていることもおかしい。
 「警察官に復讐する」
 と叫ぶ犯人は、しかし半年で僅か9人の警察官を殺したに過ぎない。半年で9個所の警察署を爆破したというのなら話は違うが、9人だ。そのペースでは目標成就は何年たっても無理だろう。
 要するに、犯人は恐ろしく馬鹿だということになる。

 これらはミステリー映画としては、ほとんど致命的な欠陥だ。
 決してつまらないだけの映画ではない。見るべき場所はある。しかし、そのジャンルを考え、同時に脚本を見ると、他の優れた点などまったくの無意味な映画だ。

 なお、元SWAT を演じるのはロバート・パトリック。主人公の警察官を演じるのはシルベスタ・スタローン。
 おぉ、T2の液体金属 vs ランボー。この映画はアクション映画ではない。であるにも関わらず、否、だからこそ無意味ではあるが燃えるシチュエーションであった。

戻る