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監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド/ジェフ・ダニエルズ/アンジェリカ・ヒューストン
2002年/米/110分/菊地浩治/☆☆☆☆

批評 非常に良く出来た映画ではあるが

 「ダーティー・ハリー」でさえ、“4”で「正義とは何か?」を問うたクリント・イーストウッドは、ふたたび正義とは何か?悪を裁く権利は果たしてどこにあるか?を問う。

 FBI 心理分析官のマッケーレブは、謎の暗号を残す連続殺人犯を追跡中に心臓発作に襲われる。
 発作に襲われながらも犯人に銃弾を叩き込んだが、犯人の死体は発見されず、彼は病院送りに。

 二年後。彼は心臓移植を受け、激しい運動を禁止され、職場も退いた。
 しかし、彼は「あなたの心臓は、殺された妹から移植された」と名乗る女の依頼によって調査を開始する。そして明らかになる衝撃の真実。


 犯人は、マッケーレブに心臓移植させるために殺人を犯している。


 犯罪の上に成り立つ己の命。
 そして犯人からのメッセージが、“ゲームの再開”を宣言する!


 現代ハードボイルドのひそかなテーマとなっている、「十字架を背負った男の、十字架との対面」を上質のイーストウッド演出によって生み出している。
 ただ、致命的なミスがある。
 冒頭のシーン。イーストウッドは、すでに70歳なのだ。どんなに贔屓目に見ても現役捜査官に見えない。
 「許されざる者」や「スペース・カウボーイ」で見せた、実年齢と向き合う姿勢が失われてしまったのが残念でならない。

 脚本も面白いし、演出はさすがイーストウッドと言える上質のものだ。
 最近のハリウッド映画に良く見られる、やたら早いカット回しや派手な音楽、高速移動するカメラ等の小手先テクニックで無理やりテンションを保つなどという姑息な手を使うことなく、純粋に脚本と演技と演出によって見せている。
 近年見ることの出来ない完成度を持ったハードボイルド・ミステリー映画ではある。
 しかし、それ以上の出来ではないし、なによりもイーストウッドが年老いている、という事実を見せつける映画でもある。
 もう一度、イーストウッドには自分の年と向かい合ってほしい。ファンとして切実にそう願う。

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