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最低映画への
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徒 然 草

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監督:黒沢清
出演:加藤晴彦/麻生久美子/小雪
2001年/日本/118分/☆☆☆☆☆

批評 恐いっ!!

 霊魂、魂、そういった物を収容できる許容量には限界があった。“それ”が限界に到達した時、それらは別の、“こっち”の世界に溢れ出さざるをえない。
 そのために、まずどこかに、誰かが、単純な装置を作った。
 そしてそれが動き出した。どんな単純な物でも、動き出したら止める事はできない。
 つまり、回路は開かれた...

 “私は孤独である”という、特に近年の団地世代の中で高まっている意識を背景に展開する、“生の希望”の物語を展開する。

 “別の世界への入り口”として、明らかに違和感のあるバス内の光景、人気の無い団地、ネットの向こうで無気力に佇む人々、ビニール袋を被った、存在感の希薄な“なにか”etc.etc...

 そうした小道具と、さりげなくデジタル処理を駆使して画かれる“静かなる人類の崩壊”(飛び降り自殺する女性を、ワンカットで柵を乗り越え地上に落ちるというのは、ものすごいビジュアル的迫力を持っている) は圧倒的に恐ろしい。一個所、予想は出来たがそれでも心底恐ろし
 ただ、それであるが故に悲しいのは、前半戦にモブがないことだ。
 後半で、一切人の人のいない銀座を車で走るシーンがあるのだが、煙を上げる車、倒れた木などの描写はたしかに生々しく不気味なのだが、それだからこそ前半に同じカットでのモブを入れ、対比させたほうがより恐く見えたと思う。

 そうそう、黒沢清のホラー映画では毎度のごとく、説明を大幅に削り見ている物がどうとでも判断できるようになる展開と最後は、評価が別れそうな気配。
 この人の映画は理詰めで考えちゃいけませんて。

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