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監督:原田眞人
出演:天海祐希/渡辺篤郎/山路和弘
2001年/日本/105分/☆☆☆☆

批評 女性のうなじフェチ必見

 この監督は女性のうなじフェチの疑いあり。いきなりかも知れないが、そうとしか思えん。
 女性を撮る時に、うなじから撮ってなめるように顔に移動する。もうしつこいくらい。
 近親相姦という、半端じゃない背徳的な背景を軸に展開されるエロティックな物語を支えるそのキャメラワークは、どうしてもフェチズムに見えてしまうのは私だけだろうか?

 物語の冒頭。
 スタンリー・キューブリック「シャイニング」や、最近ではマチュー・カソヴィッツ「クリムゾン・リバー」でも使われた手法だが、自然の中を走る道をずっと空撮で見せる。これによって、そこが普段の生活の場とは切り離された環境である事を象徴的に画く手法。古典的だけど  全編でこうした「古典的だけど効果的な方法」を駆使し、徹底した美術を支えに持ってきたことで、純和風の、奇妙な雰囲気を再現することには成功した。

 ただ、ビジュアル的にヒロインの不気味さを再現させようとしたのであろう、男と関係を持つ事で徐々に若返るという設定は、残念ながら有効に生かされなかった。
 徐々に若返っている、ということをにおわせるように、天海祐希の顔を明るくとったり、服装を明るめに変えたりして努力はしているのだが、なにぶん冒頭の天海祐希が元から若い。少なくとも二十いくつにもなろうかという子供のいる歳には見えない。
 原作では、徐々に若返るという設定はないらしく(私は原作未読)、映画ならではの不気味さを追加しようと思ったのだろうが、完全に失敗に終わってしまった。

 あと、最後。
 同族殺しという背徳を犯す最後のシーンだが、あまりにもあっけない。もっとゆっくりと、おどろおどろしく撮ったほうが良かったように思う。

 ところで「五条霊戦記」でも思ったんだけど、日本映画ってなんで森の中をあんなに暗く撮るんだろうか?もっと強烈な光の下で、むせぶような緑を見せた方が良かったんじゃないかと思う。
 うっそうと茂る森というのを表現したいのかも知れないが、あの森でそれをやられても面白くないよ。

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