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監督:行定勲
出演:窪塚洋介/柴咲コウ/山本太郎
2001年/日本/122分/☆☆☆☆

批評 恋愛青春映画

 在日韓国人の問題、という難しいものを、社会派的視点である「国家」「民族」「差別」「政治」「宗教」などという視点からではなく、あくまでも主人公の恋愛を通して見せる。
 映画の中で何度も語られるように、これは「恋愛に関する物語」であり、青春ドラマであり、それらを通してあくまでもポップに語られる差別の物語。

 ハッキリ言って主人公、杉原を演じる窪塚洋介とヒロイン桜井を演じる柴崎コウの演技が堅い。しかし脚本レベルで、この二人のキャラクタが非常に魅力的に出来ており、それらを十分に補う。
 そして、主人公二人を支える周辺の役者陣も素晴らしい。
 ハワイに行きたいから、という理由で国籍を変更する父親に山崎努。マイパースな性格の母親に大竹しのぶ。この二人の掛け合わせはあまりに絶妙。
 民族学校でのクラスメイトとして出てくる細山田隆人。そして先輩として登場する山本太郎。この二人がしっかりできているから、青春ドラマの部分にきちんと厚みがある。
 そしてポイントポイントで出てくる登場人物、特にタクシー運転手役の大杉漣と、巡査役の萩原聖人は素晴らしい。前者の存在が、父と子の問題を、そして後者の存在が、重要なのことは民族とかそういうことではない、己の心の内側であるということを訴える。
 こうした人物造詣の上手さがあるから、杉原の「俺は何者なんだよ!」という台詞がきちんと生きてくる。

 人間と主人公のぶつかり合いを通して、人間的に成長して行く主人公を画く。展開そのものは直球の青春ドラマなのだが、それと差別問題をからめたのが上手い。
 この辺りは脚本の上手さだね。


 とりあえず、原作でも読んでみっか。

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