「老いたる時間」批評

物語
 過去の情報は混乱している。人々の忘れてしまったくらい昔に、人類は地下都市”JunkMetalCity”に閉じこもった。
 そこは都市管理会議とヤオビクニと呼称されるコンピュータにより支配された街。
 支配から逃れたものたちは”JunkMetalCity”の東のはずれ。”Under”と呼ばれるスラム街にいた。
 そこを背景に暗躍するテログループ”クマサンチーム”。
 出口のない都市の中で、巨大な密室の中で、物語は終焉を目指す。
 一人の男の”愛”と”夢”を乗せて。


批評
 時間的制約なのか脚本的ミスなのか、はたまた舞台の限界なのかはわからんが、説明不足が多々あった。
 もっとも舞台そのものを見ている間に気になったのはただ一点。
 都市管理会議側の人間が最初に調べていることが5年前に投薬ミスがあって死亡事故があったことに関してなんだが、5年前の事故をなぜ今しらべているのかがわからないのが鼻にかかった。
 まぁ欲を言えばほかにもボロはある(記憶移植方法がわからない、MMDが従属システムと説明されながら、判断能力を持っているとしか思えない説明があることなど)んだが、ほとんどが気にしないですむ程度のものだ。

 期待していた以上に面白かったのはたしかだ。
 まぁなんだ。最初に苦情が出るのは私の悪癖だから許して。


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